院長 伊川太郎

日吉心療所のHPをご覧下さりありがとうございます。

自分自身について紹介させていただくと、私は医療関係者が多くいる環境には育ちましたが精神医療には全く無縁でした。
子供の頃から医療職になると決めてはいましたが、具体的に何になろうとは考えていませんでした。
ただ「自分は何でこうなのだろうか」という疑問がつきず、ある精神療法の創始者の伝記的な本を読んだところ、「自分を知る事は他者を知ること。他者を知ることは自分を知ること」という内容に感じ、しかもこれが医学的治療法にもなると自分なりに当時理解し、これに惹かれ精神科医になりました。

実際に医者になると精神医学の主流はそのようなものではなく少し失望しましたが、薬物療法の効果に驚かされました。困っている患者さんの症状がみるみる良くなっていく経験をしました。しかし、薬だけでは難しい事もしばらくして知ることになりました。
縁があり日吉病院(現:日吉心療所)に勤める事になり、地域で暮らす患者さんをどうサポートするか、社会復帰をどうサポートするか。そのためのリハビリテーションを含めた治療をどうするかをチーム医療で考える仕事に携わることになり現在に至ります。
日吉心療所でのチーム医療に携わり、医者である私一人の想像を超えたクライアントの回復を経験し、喜びを共にすることができたと思います。

しかしながら、まだまだ発展途上であるとの思いもあります。様々な職種を擁す心療所スタッフの考え、地域の皆さんの考えをより反映し、形にした医療・リハビリテーションを提供し、Well-beingを目指したいと考えています。