よろず相談

2019.03.30

今回のスタッフコラムでは、「よろず相談」についてご紹介します。
デイケアでのリワークプログラム開始(平成31年4月より)に伴い、リワークプログラムに参加されている方々を対象によろず相談を開始いたします。
よろず相談は、10分程度の相談窓口で、臨床心理士が日替わりで担当させていただきます。当院では精神分析的心理療法をはじめとした心理療法・カウンセリングも行っておりますが(詳細はHPをご参照ください)、よろず相談は、そのようなものとは別にお気軽にご利用いただける無料の相談窓口となっております。内容もまさに「よろず」、どんな内容でもおうかがいいたします。

リワークを開始するにあたり、
「リワークって一体どういうもの?」
「復職を目指してはいるけれど、リワークで何をしたらいいの?」etc・・・
このような想いは誰しも抱くものだと思います。
また、リハビリが進んでいく過程で、
「頭では理解していても、どうにも気分が乗らない」
「厄介な問題で、リハビリがスムーズに進まない」
「そもそも自分はどうしたいのか」etc・・・
このような悩みや迷いは誰でもしばしばぶつかるものです。しかし、これらをそのままにしておくとリハビリの停滞、場合によっては中断を引き起こす可能性もあります。
では、どういった際に上記のような悩みや迷いが生じるのでしょう。それは、当院の診療体制である“診察-MSC(メディカルサポートセンター)での相談-リハビリプログラム”という大きな枠組みの中で、今の立ち位置や進む方向、自分が目指すものを見失ってしまった時ではないでしょうか。そのようなとき、リワークプログラムに取り組む体勢を整えるお手伝い、あるいは前に進むための道標を探すお手伝いをする場所として、よろず相談をご活用いただけます。

また、当院が重要と考えるBio-Psycho-Socialという三つの軸のうち、Psycho(心理)の軸は目に見えず、自分自身のこととはいえ、つかみづらい部分でもあります。「心」が何らかの理由によって見えづらくなっていると、人それぞれ違うはずの、どうなれば幸せ(well-being)なのか、がわかりにくくなってしまいます。よろず相談では、これまでよりも気軽に「心」について目を向ける(psychological)機会をご提供いたします。そのような意味で、よろず相談は、例えるならば、デパートのinformation、旅先での観光案内所といった役割に近いと言えるかもしれません。これまで当院では、よろず相談は入院患者様のみを対象に実施してきました。4月からご利用いただけるリワークプログラムのみならず、ゆくゆくは当院で治療に臨んでいるすべての方々にご利用いただけるよう、調整を進めていきたいと考えております。