毎日の暮らしに寄り添う訪問看護

2020.11.01

日吉病院の訪問看護については、当病院のホームページにその目的や方法が書かれていますが、初めて利用される患者様やこれから利用を考えていらっしゃる患者様には具体的にどのようなサービスが行われているのか気になるところかと思います。「どのようなことをしてもらえるのか」「どんな人が来るのだろうか」といったこと以外にも、「なにを話せばいいのだろう」「お願いをきいてもらえるのかしら」ということも気にされているかもしれません。 

そこで、今回は日吉病院訪問看護の実際の取り組みについて紹介させていただきます。 

まず、患者様のご自宅にお伺いするのは看護師、精神保健福祉士、作業療法士です。スタッフは毎回同じ者ではありませんが、訪問看護のスタッフ全員で患者様を支援できるよう体制を整えておりますのでご安心ください。 

次に実際にどのようなことをさせていただくかについてご紹介いたします。1回あたり30分という限られた時間の中で、服薬状況、生活状況の把握、患者様やご家族とのコミュニケーション、心配事や困り事へのアドバイスなどを行います。その際、専門的な見地からのアドバイスはもちろんですが、患者様ができるだけ自分らしさを発揮して、生き生きと日常生活を送ることができるよう心掛けています。 

例えば、人と接するのが苦手で、外出するのも難しい患者様の場合には週に複数回訪問することで、まずは人に慣れることから始めます。数ヶ月間ゆっくり丁寧にコミュニケーションを重ねることで、患者様は少しずつ自分の思いをスタッフに表現したり、好きなゲームをスタッフと一緒に楽しむことができるようになっていきます。 

めまいがありながらも医師から歩くことを勧められた患者様とは、近くの土手を季節を感じながら一緒に散歩することがあります。家の中では見ることのできない患者様の穏やかな表情や自然な会話にはスタッフも和まされます。 

ご高齢の患者様に多い困り事としては、「家電の使い方がわからない」といったことがあります。エアコンの冷暖房の切り替え方法や電子レンジの機能の使い分けなどです。また、I Cカードへの現金チャージ実施の見守り、食べたい物を偏って買ってしまう患者様にはスタッフが買い物に同行し栄養バランスを考えた食品の提案をしています。 

このように訪問看護は患者様の日常生活に密着したニーズに応えていくためにサービス内容は多岐にわたっています。 
以上、わずかではありますが訪問看護の実際について紹介させていただきました。我々スタッフは患者様の生活は長い環境の中で作られたものであると理解しています。患者様が地域の中で安全に安心して暮らせるよう今後もより良いサービスの提供に努めていきたいと思います。 

 

メディカルサポートセンター 訪問看護チーム 原