融合・調和・協働(バイオセラピーセンター)

2021.05.01

5月のコラムはバイオセラピーセンターが担当していきます。5月は若葉の緑がすがすがしく感じられる今日この頃ですが皆様はお元気にお過ごしでしょうか。
今回は当院のテーマでもある「融合・調和・協働」ついてお話していきたいと思います。

★融合

融合とは溶け合うこと・溶けて1つになること。そしてそれが何倍にも効果をもたらすこと。
私たちはクライアントの皆様から、様々な困り事を聞きます。それに対し生物学的に異常が存在するかの判断を行い、処方設計や栄養管理を行います。処方設計や栄養管理をする上で薬剤師や管理栄養士では見えない部分が多くあります。そこを多職種で融合し見えない部分を補うことで処方設計や栄養管理に生かしていきたいと考えております。

★協働

複数の主体が何らかの目標を共有し、力を合わせること。
何らかの目標とはクライアントが掲げるリカバリー目標、そしてwellbeingです。
それにはまず初めに現状の困り事に対して、何ができるかを考えています。
幻聴・不安・不眠・身体症状など様々な症状に対し、薬剤や栄養の必要の是非をクライアントと一緒に考え共有することで1つ1つ困り事を解決して、少しでも目標に近づいていけるように行っています。

★調和

全体が具合よくつりあい、整っていること。
例えば、統合失調症などは急性期・休息期・回復期などのステージがあります。
急性期は状態が良くないため、基本的に薬物療法が中心になって治療されていくことが多いです。状態が安定し、ステージが変わってくると薬物療法が自ずと主では無くなっていきます。しかし調和がとれていないと、いつまでも薬物療法が中心となり、過剰な用量による認知機能低下などをもたらしてしまいます。クライアントのwellbeingが阻害されることがないように多職種と連携しています。

これらの連携により確からしい情報をクライアントと共有した上で、困り事に対して薬の妥当性を検討し、医師に繋いでいく役割を担っております。
今後、クライアントの皆様の困りごとに対して、バイオセラピーセンターとしてもっともっと出来ることがあるのではないか、もっともっと連携を取れる部分があるのではないかということを日々精進して参ります。

薬剤師 國岡 博孝