融合・調和・協働(MSC訪問看護)

2021.10.01

こんにちは。
10月のスタッフコラムはMSC訪問看護が担当させていただきます。 

私たちは常々、利用者様が住み慣れた地域で、その人らしく生活していくためにはどうしたらいいかということを念頭におき、利用者様それぞれの考えや思いを聞きながら、ケアを提供しています。 
しかし、皆様もそうであるように、生きていると予期できること、予期せぬことなど様々なことが起こり、これまでの生活に変化が生じ、見直しが必要になる場面が出てくるかと思います。訪問看護でもそういった場面に遭遇することがあり、その際は利用者様と一緒に協働しながら新しい生活を築き上げていきます。 

例えば、新居に引っ越したものの、荷解きや整理整頓が苦手でなかなか進まず、日常生活自体が安定しない利用者様のケースでは、一緒に必要な家具家電などを買いに行き、生活の場が居心地の良い空間となるように整えていきます。日常生活が安定することで社会生活にもこれまでのようにエネルギーが注げるようになります。利用者様のこうしたいという生活を取り戻すことができ笑顔が増えたことは私たち職員の喜びにもなりました。 
た、これまで支援をしてくださっていたご家族様が要介護状態になった利用者様のケースでは、ご実家に訪問し、利用者様がこれからどうしていきたいか、どんなサポート体制が組めるのか等をご家族様も含めて話し合いました。生活拠点の一時的な変更にも柔軟に対応し、不安な気持ちなどが少しでも軽減できるように努め、新しい環境下でも利用者様らしく過ごせるようにこれからも寄り添っていきたいと思っています。 

ここまでは私たちと利用者様との関わりの一例をご紹介してきましたが、これらは“生活の場”を得意とする訪問看護の視点、役割だけでサポートしきれるものではありません。当法人の様々な部署の視点や役割が融合されることにより、利用者様のよりよい生活に繋がっていくことと考えています。もちろん、医療者だけではなく、利用者様をサポートしてくれる様々な人々との融合も必要不可欠な要素であり、さらには取り巻く環境との調和を大切にしながら、MSC訪問看護はこれからも利用者様に寄り添いながら協働し、よりよい生活の実現に向けて精進していきたいと思います。

MSC訪問看護 鈴木千亜紀