「繋がる」について改めて考えてみましょう(院長)
2023年度は「楽しむ」をテーマに私や各部署からコラムを連載してもらいました。
色々な視点での「楽しむ」が表現されたと思います。
今思い出すと、私は「先のことに期待をかけ、そうなることを心待ちにする」という「楽しむ」に重きを置いていたような気がします。
移転して新しい試みはまだ道半ばで、「楽しむ」はまだ続いています。
新しい、コラムのテーマとして考えたのは「繋がる」です。人間であればだれしも求めるものではありますが、それに悩む人が多いのも事実でしょう。小説や映画はもちろん、その他のアートもそれを表現しているものは多いのではないしょうか。
個人と個人はもちろん、集団における繋がりが人間の人間たる所以であると思います。
この数年、新型コロナという未知の感染症に直面したせいもあり、人々の繋がりを求める心と、それを拒む心の相反するありかたをはっきり見ることになりました。個人的には実はどちらも人間の在り方で、繋がりの良さをどう実感していけるかが大切な問題になると思っています。
人間や社会の繋がりは、お互いの理解や、信頼に基づいて成り立つものだと思います。異なる人間、異なる考え方を含む人々が集まっている以上、その姿勢をもって暮らしていく必要があるかもしれません。その中で、良い体験もあり、大変な体験もありそれをともに体験し、「上手くいった」「何とかなったなあ」とか「上手くいかなかったけど、次なんとかできないかなあ」とかなんなら「もうだめだ」とか色々表現はありますが、あきらめず取り組むことができるのが、「繋がり」の良さであり、人間の成熟につながっていくような気がします。
日吉心療所では、機能リハビリテーション、MSC(ソーシャルワーク、訪問看護)、バイオセラピー(栄養・薬物療法)、心療部(心理)、事務の様々な側面から、皆さんの「繋がる」をサポートしていきます。
各部門からのコラムもお楽しみにしてください。
日吉心療所 院長 伊川 太郎