MSCのご紹介
こんにちは。今回は当院MSC(メディカルサポートセンター)をご紹介したいと思います。
当院MSCは、精神保健福祉士の資格をもったメンバーで構成されています。業務は多岐に渡りますが、主軸となるのは「相談支援」業務です。
MSCスタッフの患者さんとの関わりは、初診予約のお電話から始まります。簡単にお話をうかがって、ご予約をお取りしますが、当院では適切な治療提供が難しいと思われる方は、この時点で他の関係機関をご案内することもあります。
初診でご来院いただきましたら、まずMSCスタッフが、患者さんから今のお困りごとやこれまでの経過を30分ほど時間をかけてじっくり伺います。今のお困りごとが今だけの現象ではなく、これまでの生活や環境が影響して起きている可能性も考え、詳しくお訊きしています。
その後の医師の診察で、デイケアや訪問看護などの社会資源が必要との判断がなされた場合、それらの説明や導入を行います。また、医療費助成制度である「自立支援制度」のご案内や、その他障害年金や精神障害者保健福祉手帳のご案内やご相談も承っております。医療費助成制度を活用し自己負担分を減らすことで、適切な治療を受けて頂きたいという思いでご案内しています。様々な制度そのものがよくわからない、初めて聞いたという方にもご説明して、その方に合った社会資源を利用していただけるように対応しています。
時として体調の悪化により、入院が必要な方、入院を希望される方には、入院にあたってのご説明もいたします。事前に病棟の見学を希望される方には、簡単にではございますが、病棟の雰囲気や設備を見ていただき、なるべく納得の上、入院治療を受けていただけるようにしています。
入院中は必ず担当のMSCスタッフがつき、定期的に面談を行って行く中で、患者さんご自身が退院後の生活のイメージが持てるように、ご相談に応じております。退院後の生活を考える病棟プログラムもMSCスタッフが担当しています。
外来患者さんにも、必要に応じて担当のMSCスタッフがついています。ご相談内容は、生活に関するあらゆる事柄に渡ります。また、お困りごとや患者さんの希望に対する適切な相談相手や関係機関のご紹介もしています。
患者さんとの個別面談では、お話しながら一緒に課題を見つけたり、不安を共有したり、型にとらわれずにざっくばらんにお話していただいています。患者さんのお話をお聞きしながら、MSCスタッフが自分のことを振り返り、身が引き締まる思いになることもあります。また、仕事探しをしていた患者さんの仕事が見つかった時などは、本当に嬉しく一緒に喜んでいます。
MSCスタッフが大切にしていることは、患者さんの問題解決の肩代わりを担うのではなく、患者さんご自身がご自身の課題を乗り越えるお手伝いをする、患者さんが自立性を損なうことなく、「well-being よく生きる」状態になれるように支援していくという点です。
私たちMSCスタッフは、患者さんが希望する生活や人生に近づけるように、伴走者として患者さんとの関わりを続けていきたいと思っております。