「繋がる」 メディカルサポートセンター 訪問看護チーム

2024.08.01

「繋がる」 MSC訪問看護チーム

 

 つながり、と聞いて自動的に浮かんだのは、プラスの要素(愛情・友愛などの結びつき)でした多くの人との繋がり、関わり、人生を発展させていく。それだけが正解ではないにしろ、つながることは善いこと、という刷り込みのようなものが自分の中にあるのだなと気づきました。けれど、本当に善いことばかりなのか、といえばそうでない部分もあるかと思います。つながった結果として傷つく、悔いる、つながりを消したいと願う。そのようなマイナスの要素もあると思います。

 何をもってすればつながった、ことになるのかも難しいと感じます。今ある人や物とのつながりは初めから〈つながろう〉と意気込んでできたものではなく、気づけばつながっていたもの、徐々に時間をかけてつながりを深めていったものなどが多数で、つながりの意思さえあれば自分の思い通りになるものではなかったと思います。

寧ろ意思の力でどうにかしようとしても、どうにもならないものも含まれます。

 訪問看護を通してお話を聞く中でも、様々なつながりが垣間見えると感じることが多いです。新たなつながり、もとからあったつながりから変化したもの、変わっていこうとしている過程、等々。初対面の段階から多くを語ってくださる方もいれば、少しずつ関係ができてきていく中で思いを話してくださる方もいる。ひとりひとりの方の思いや、日々の生活におけるつながりを聞く中で、新たな一面に気づいたり、過去のお話の中からつながりが見えることもあります。時間を重ねた分だけつながりも深まる。それが絶対の正解ではないにしろ、小さなつながりを重ね合わせて、その人らしさを知るきっかけを得たいと日々思っています、

 

精神保健福祉士 酒井英里香