「繋がる」(事務部)

2025.03.03

2025年2月に私の好きな狩猟ゲームが発売されたのですが、それに交えて今回の「繋がる」コラムについて書きたいと思います。

群れで生活をしている動物は多数存在しますが、人間もその一つです。 一人のみではできることに限りが生じますが、他者と協力する(繋がる)ことによって大きなことを成すことができます。 労働は狩猟と置き換えることができ、やはり一人で仕事(狩り)をするよりも複数人で行動した方が野生ではより多くの獲物を狩れ、人間社会ではより大きな事業を行うことができます。 個人が集合して社会は構成されているので、他者との関係が希薄になった状態というのは野生で言うところの群れから孤立した状態といえます。

本来は群れで生活する個体が野生で孤立した状態は極めて危険な状態で、捕食される可能性が高くなります。 これは人間社会でも同様に危険で、他人に頼れない、思考の偏りが生じる、孤独感に苛まれるといった負のスパイラルに陥ってしまいます。 繋がりを失った個体は野生でも人間社会でも個体の危機に近づいてしまいますが、精神科医療はそれを防ぐ防波堤として存在していると私は考えています。 野生では群れから弾き出された個体はその群れには二度と戻れないケースもあり過酷な環境ですが、人間社会では医療という仕組みによってもう一度群れに入っていける手助けができます。 その防波堤の一部に事務部があり、私も担い手の一人として働いています。 接する時間は窓口だけですが、少しでも患者様と繋がり、一助となれたら嬉しいです。

日吉心療所 事務部 原