Well -being(より良く生きる)を目指した薬物療法

2018.06.15

新緑の季節から少し梅雨の季節へ移行してまいりましたがが皆様どのようにお過ごしでしょうか?今回のコラムは、Well -beingを目指した薬物療法という題でお話しさせていただきます。

薬物療法をというと皆様どういうイメージをお持ちでしょうか?種類も多くて難しい、薬品名が似た名前でわからない、薬の事は、医者に任せてあるからわからないなどを思い浮かべる方が多いと思います。実際に患者さま、そのご家族からそういった声を多数聞かれます。そういう声に対して当院の薬物療法をの取り組みについて少しご紹介したいと思います。

当院の薬物療法は、薬剤師が主体性をもって行っております。薬物療法は、医師が行うものというイメージがあると思います。もちろん医師も行いますが当院の特徴として医師、薬剤師の共同で処方設計を行っています。薬剤師の役割として患者さまに生物学的にどういう薬剤を処方設計するとより良く生きられるか,,より良い生活ができるかを考える。医師は、全体のバランスを考えたうえで薬剤師から提案された薬剤に対し妥当性を検証し処方を行います。このようなシステムを利用し医師と共同で行ってます。具体的にどのような方法で処方設計を行っているかというと当院では、独自に作成した冊子を用いて患者さまと服薬相談をし患者さまと一緒に考え処方設計を行っています。冊子の種類は、現在で一緒に選びましょう(抗精神病薬)、うつ病、睡眠薬、便秘薬、社交不安障害、強迫性障害、双極性障害、高血圧、脂質異常症の9種類です。この冊子は治療ガイドラインをベースに病態、それぞれの薬剤の効果、副作用などが盛り込まれております。患者さまと一緒に薬剤を選択するということは、患者さま自体が薬剤の知識を持ったうえで行う事が重要です。なぜならWell -beingの主語は、医療者ではなく患者様本人だからです。薬物療法も患者さまが主体です。薬剤師、医師は、それを全力でサポートしていきたいと思っております。皆様でWell -being(より良く生きる)を目指し一緒に薬物療法を考えていきましょう。
 

小冊子 『あなたに合ったお薬』を一緒に選びましょう